「生活保護法改悪反対・研究者の緊急共同声明」賛同者の皆さま
学期末の7月を迎え暑くなる中、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
ご存知のように生活保護法改正案と生活困窮者自立支援法案は廃案になりました。先に私たちが呼びかけた緊急共同声明には2週間の間に約440名の方からの賛同が寄せられました。わずかな期間にこれだけの声が寄せられたのは、多くの方の奮闘があってのことでした。ありがとうございました。
この経験は、生活保護制度の改悪に反対する今後の運動にとって貴重な財産になると思われます。
多くの生活保護の当事者の方や支援団体から、「励まされた」との挨拶をいただきました。また、賛同者からは「見落としがちな大事な問題への取組みに感謝する」との声が数多く寄せられました。なお、中央紙記者等に掲載依頼等を送ったところ、東京新聞がこの声明について報道しています。
秋の国会に生活保護法改 正案が再上程されることはほぼ確実ですが、参院選挙ではTPP参加、原発再稼働、改憲などの重要問題が問われる 一方で、アベノミクスのキャンペーンが押し出され、社会保障問題は片隅に追いやられる傾向があります。そして来月からは保護費が引下げられます。生活保護制度の改悪を阻止するのはけっして容易なことではありません。
しかし、廃案のおかげで、運動をひろげる数ヶ月の余裕ができました。研究者の領域でも、生活保護法改正案を葬り去るための大きな運動があらためて求められているのではないでしょうか。
私たち呼びかけ人は、ひとまず解散します。
同時に、秋の国会での生 活保護法改正案の再上程に備え、井上、後藤、布川、三輪の四人が、他の運動団体の方々の支援も得て新たな運動の準備を始めています。9月から、共同声明への第2次賛同運動(1千人規模)と連続公開シンポジウムなどを行なうことが検討されおり、今後、皆さまへの協力のお願いがあると思われます。
厳しい季節を迎えますが、どうぞお元気でお過ごし下さい。
井上英夫(金沢大学名誉教授、社会保障法)
木下秀雄(大阪市立大学、社会保障法)
木下秀雄(大阪市立大学、社会保障法)
後藤道夫(都留文科大学名誉教授、社会哲学・現代社会論)
笹沼弘志(静岡大学、憲法学)
笹沼弘志(静岡大学、憲法学)
布川日佐史(法政大学、社会保障論)
三輪 隆(埼玉大学、憲法学)
三輪 隆(埼玉大学、憲法学)
村田尚紀(関西大学、憲法学)
森 英樹(名古屋大学名誉教授、憲法学)